カテゴリー:バロックオーボエ

難しいオーボエの私

2008年5月4日(日)

オーボエという楽器は習得が難しい楽器、とされている。オーケストラの技量を計るにはオーボエとホルンの腕前を見よ、という格言もある。オーボエとホルンのレベルでそのオーケストラのレベルがだいたいわかる、ということである。ちなみにここで言うオーボエは、モダンオーボエのことである。

私はこの考えには少々異論があり、モダンオーボエの難易度は他の木管楽器とほとんど同一、と思っている。確かにオーボエは良い音を良い音程で出すのは他木管楽器より少し難しいかもしれない。でも最近は音が柔らかく音程の良い楽器が売られている。リードも他楽器よりは大変かもしれないが、市販の良いリードもある。そして、他木管楽器、特にフルート・クラリネットは、オーボエよりは音色・音程を作るのは楽だろうが、オーボエよりは速いパッセージや速いタンギングが要求される楽器なのでその練習時間を考えると、楽器の難易度はどの木管楽器もそれほど変わらないような気がしている。

ちなみに楽器の難易度とは、ある一定のレベルに到達するまでに必要な練習時間、と考えている。

私はモダンオーボエは、ん十年やってきた。そしてバロックオーボエは5年ちょっと。私の経験では、バロックオーボエはモダンオーボエの3倍くらい難しいように思う。

そのバロックオーボエ属楽器の中では、普通のバロックオーボエよりはバロック・オーボエ・ダモーレのほうが少し難しい。これは、バロック・オーボエダモーレは普通のバロックオーボエよりサイズが少し大きいので、指がトーンホールからずれて完全に塞げないことがあることに起因する。低次元の問題と思われるかもしれないが、指が固くなってしまった晩学のオジサンには辛い問題だ。

そして、バロックオーボエ系楽器で最も難しい楽器が他にある。それは、2キーのクラシカル・オーボエだ。バロックオーボエのキーは、C,Esの2キーだ。バロックの時代からハイドン・モーツァルトの古典時代になると、オーボエには音色に輝かしさと強さが要求されるようになった。その要求に応えるため、オーボエの内径は細くなっていった。外側の形状も変化していった。その初期の2キークラシカルオーボエ、この楽器の難しさはハンパではない。真ん中のFisから上のA付近の音がきちんと鳴るポイントがピンポイント。ポイントからちょっとでもずれると音はオクターヴ下に落ちてしまう。特に弱音の難しさ!!一番難しい上のAのppで演奏する成功確率は、替え指を使わないと1割以下だろう。その難しさゆえに、クラシカルオーボエはどんどんキーが増えていった。私のクラシカルオーボエは7キー、S師匠の楽器は9キー。増えたキーのうち、私にとってもっともありがたいキーは、オクターブキーだ。これを押せばppであっても上の音が下に落ちることは無くなる。

ということで、オーボエ属楽器の中で最も難しい楽器は、2キークラシカルオーボエと思う。その楽器でモーツァルトやボクサのオーボエ四重奏曲をCDで出している本間正史氏の腕前には驚嘆する。ちなみに以前、ハイドンのオラトリオの映像を見たが、オーボエのポンセール氏の楽器は一見2キーだったが、左手親指の動きからしてオクターヴキーは付いていたようだ。

不器用なくせに難しい楽器をやりたがる私だが、2キークラシカルオーボエを買う予定はない。

 
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職業はソフトウェアエンジニア。趣味はバロックオーボエとモダンオーボエ演奏。このブログでは、Python・Go・Scala言語、そのWEBアプリケーションフレームワーク、そしてバロックオーボエ・クラシカルオーボエの話題を中心に書いて参ります。

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